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6月9日(水)中央花卉とシダ植物

■2020年6月10日(水)晴れの予報

 昨夕に採花した植物類を夕食後に22時30分まで、3時間ほど、一人で調整し梱包した。山どり(野から採取)品と、栽培品(ミント、宿根リナム、ローダンセ)。
 1品目調整を終えると、長らく使用していた携帯電話から今年購入切り替えたスマートフォン(まだ使用法がわからない点が多い)で撮影しすぐにインスタグラムに投稿ということをしてみた。

 → インスタグラム



■まず、先日、6月7日の日曜日に地域の事業である中山間の管理として、農道と遊休農地(放棄水田、遊休農地)の草刈が多数の人々で行われ、私が植物採取をしている場所のほとんどがきれいに刈り取られてしまい、採取場所が消失してしまった。
 イネ科植物群落にワレモコウ種子が飛来し自生した場所は無くなり、スイバ suiba(グリーンとピンク系の2種)の農道脇の草むらも、特にカラマツソウ大群落の大きな空き地(砂利地)も無くなった。

 水田荒廃地は湿地で現在までのなかでシダ群落やイネ科植物等が生育し自らの環境変化で遷移(植物構成が変化していく)している。水分環境で生育植物群落が異なる。
 大田市場仲卸の中央花卉の斧田社長・中谷隆敏さんの沖縄本島の営利植物調査に同行したことが何回かあり、その際、シダ植物を栽培化するための苦労や、品質管理(水下がり防止)、、、あるいは店頭で種子島のシダ植物等の着荷状況(ポリ、ビニルで包み水分を維持)、、、グリーン・エメラルドの水槽での1枚1枚の水洗い処理(たぶん葉からの給水を促進する作業なのだと感じた)、、、、いろいろと見てきて、考えるところが多くあった。




 奥会津に暮らすなかで、目に付くシダ植物は多い。しかし植物分類としての名称もわからないし、採取適期、前処理(水揚げ)等は何もわからないので、ひとつひとつ経験をしながら開発していく以外に無い。 

 第1回目、6月8日(月)に納品したシダ類について、在京の水野さんから着荷状況等、品質上の意見、商品上の意見を電話にてうかがった。
 第2回目は6月9日の19時頃に採取した(10日予冷、11日板橋向け出荷、12日金曜納品)。大田圃場の水田跡のシダ類2種。小さなシダは葉先が丸くなりだめになっているが送付することとし(写真左)、残り一群は同一植物の幼若と種子である。水入りバケツを持ち(水道水+抗菌剤)1本切ってすぐに水に入れることを繰り返して帰宅した。沖縄のタマシダ生産者圃場を訪問したときに、この水切りバケツ水は3度、圃場採取時に入れ替え(交換)している。今回はしおれも無いので1回のまま作業場で調整し新たな水で水揚げし、出荷容器の新たな水に入れ替えた。

 山どり(里山の植物)は草やシダ等、グリーン・葉物類に該当し、2019年からアソート納品の場合、私は意図して選別しないで(ゴミや植物先端部の枯れは捨てる)結束している。それは生産者が必要として選別した素材と、利用者が求める気づきには違いがあるからである。

 今回はじめて水田跡のカヤツリグサ科の植物、、、畳表になるイグサの仲間、、、ホタルイを採取し選別し50本で束ね、2束を1単位としたが、花穂のついていないものも入れた。またらせん状にうねる形状のものも、短いものも、長いものも入れた。

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■→ 2009年2月の沖縄訪問 太陽の花、葉物物語


■ → 太陽の花のタマシダ 出荷様式(袋入り、湿度調整)

 → 2014年やんばる山取探検隊


■ナカヤさんに教えてもらった → 日本シダの会




種は不明


1株に種子(前年の枯れ状か今年結実か観察していないが、)、若芽、展開葉。


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■6月8日の午前中のかすみ草圃場見学(あぜ道巡回)で、奈良布の斉藤武さん圃場(HBチースのエバーライト2棟)をみんなで視察した。その東土手に20cmほどの赤系植物群落があり、はじめて見る植物群であった。
 夕方、作業を終えて屋敷周りに帰宅したころに武さんを訪ねて、その採取(試用)を願い出た。許可され、現場にも同行してくれた。
 その際、隣家のヨシオさん夫妻も出てきて、私の軽ワゴン自動車の荷台に積んである「水切り植物」(バケツを持ち採取したら1本ずつ入れる)をみて、「スッカナ(標準和名:スイバ)なんか採って、、、、」夫人は子供の頃、よく食べたそうで、実家のある集落はこれが大量に自生していたのだ、という。ヨシオさんは、オレの田んぼの近くにもたくさん出て花を付けているから採ってよいぞ、、、という。

 人々が暮らしのなかで植物とどのように向き合ってきたか、在地の植物には、たくさんの記憶・思い出があり、モノを見れば、すぐにコトバがわき出す。
 ヨシオさんの奥さんの実家は西山地区(柳津町)で、3~4月の集落踏査で歩いているが、今度、スイバ群落を見に行ってみよう。

 営利植物の開発(山どり)とは、夢のような仕事である。

 


20cm20本束(水切り)
今回の採取分は種子(花から?)が少し落ちるので、
採取適期を見る必要があり、
数株持って行けと、武さんが引き抜いた株を持ち帰り畑に植えた。

購入堆肥に混入した外来種子が来歴のように思える植物。 



この群落は別の方の所有地とのことで採取はしない



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2020年6月9日(火)の都内の花店の本店店頭
送付されてきた様子


第1回目納品のワレモコウ葉、スイバ、種名不明のシダ類、ツル植物






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可食シダ類で、当地(大岐)では若芽を「カクマ」と呼ぶ。

小学生の時に時折とおる、

旧道(江戸時代の街道)沿いに群生していた(高層湿地)。

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水田域と農道の間の遷移帯が多様な植物があったのだが、
草が無くなった(刈り払い)。


刈り払い後の草地


カラマツソウとスイバの草地


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 → 沖縄、久米島のシダ(PDF)








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