プロフィール

01/01水、川に水が流れていたころ

 ■2025年1月1日(水)

・未明から以下の原稿を執筆中。



■2020年7月13日(月)午前11時から55分間、福島県大沼郡金山町大志字居平98-2の中丸太一さん(昭和6年生、89歳)、澄子さん(昭和9年生、86歳)夫妻のご自宅を訪問した。三島町宮下の奥会津書房の中丸惠美子さんの紹介での訪問となった。新型感染症の年でもあり口鼻に白いマスクを着用して慎重なる訪問となった。特に老人宅は訪問しないことが必要な時代だった。

 家屋は、只見川に背を向け、西手の国道側に玄関がある。家屋と川の間の土地、、、畑になっており草花類と野菜が栽培されていた。水田が1枚あり、只見川の水面が見える。


 玄関の右側に列を作って、クロコスミア(姫檜扇水仙)の赤い花が咲きはじめていた。大岐の我が家の庭にもこの花があったが、今は無くなってしまった。奥会津地域の民家花壇の花を露地の畑で栽培するという取り組みを2017年から行っている私は、このクロコスミアに目を止めた。球根の越冬が難しいと言われているダリアも植えられていた。


 私は、この日の午前4時から、カスミソウを収穫し調整水揚げ保冷、岩下圃場で栽培している露地草花類を収穫した。アスチルベ・マイティチョコレートチェリーという品種、80cm50本で水入りバケットで都内の花市場であるフラワー・オークション・ジャパンに農協を通じて保冷出荷した。

 また、首都圏の生花店である青山フラワーマーケット池袋店に、草花アソート155本で水入りバケット1箱を農協を通じて納品している。その明細は、北海道滝上町の陽殖園の高橋武市さんが育成したヒメヒマワリ旭15本、野から移植し畑で育てているヒヨドリバナ10本、ハーブのミント10本、カラムシ繊維の藍染めに育てている台湾産種のタデアイ(赤色花が咲く)の葉を20本、セリ科のネイチャーズアート20本、ベロニカ20本、エキナセア10本、野のエノコログサ10本、アスチルベ10本、栽培のナデシコ30本。

 この日は、菅家洋子さんと一緒に訪問し、お二人から話をうかがったので、洋子さんの記録から話を紹介したい。


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 昔はよかったよ。川が流れてたんだもの。流れてたんだぞ、川が。きれいだったなあ。流れが速いところなんて、川の水を飲んでたんだから。

 ハヤ、カジカ、コイ、カマゲエシなど、獲って食べた。あのころはうまかった。

 雪がまだ1メートルもある春彼岸から、釣りしてたぞ。クメじゅうチュウキ(体の不自由な)の年取ったじいさんがいて、とても釣りが上手だった。難儀しながらエサのミミズつけてたな。

 川のそばさ行くと、川のいいにおいした。すがすがしいにおいだ。子どものころは水浴びしてよく遊んだよ。年(年齢)の順で、上の子どもが下の子どもに泳ぎを教えた。家でトウキビをあぶってもらって、あついから皮で包んだのを持って、泳ぎに行ったなあ。


『奥会津の聞き書き1』(只見川電源流域振興協議会発行、2021年、68ページ)