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12/1(土)昭和学講座 無事終える。みぞれに。気温2度。

■2018年12月1日(土)雨、みぞれ、気温2度。

 10日ぶりに昭和村大岐に戻った。

 西山から、大成沢の博士沢の県道の新橋が通行できるようになっていた。

 道路には杉の枯れ葉が強風により落下しており、コナラの茶葉もすべて落下、風に舞い、強雨の木枯らしとなっている。

 軽自動車で大岐から柳沢峠を越え折橋、下中津川の昭和村公民館へ13時着。玄関の立て看板を撮影して、2階の視聴覚室へ。公民館は床暖房なので、スリッパを使用しないこととなっており、靴を脱いで、靴下のまま入館。

 前日にPC、プロジェクタは設定されたようで、本名幸平教育長が印刷製本した資料も卓上に並べられ、昭和村のために作られた音楽が大音量で流されていた。

 西郷村(西白河郡)から会津学研究会の紀子さんの知人の夫婦が来られたので、挨拶をする。村田清さん。幕末・維新期に野尻代官であったニワ・ヤカラ(丹羽族)を調べておられる。昭和村では調査が行われていない。

 下郷町落合在住の金井晃さんも来場された。喰丸の山内文書の解読をされており、新しい知見・青苧時(からむし時)、からむし畑に関する文書2点(1768明和5子年・1777安永6酉年)を確認したという内容のお話しをうかがった。講座修了後、その写真データをUSB経由で受領し、帰宅後、内容を詳細に確認した。安永6年の1点は小中津川のからむし畑に関する書面であった。内容を解読するまで時間がかかるが、結果については『広報しょうわ』の記事で紹介する。


 午後2時~、昭和学講座は、小中津川折橋の栗城義綱の残した『公私摘要』という同時代記録書と、戊辰の大芦戦争(史書では南方の戦い)について私がPPT(パワーポイント・スライド)で1時間解説した。初出は5年前の奥会津大学(2013年6月)。来場者の感想・質問・意見で1時間。午後4時に終了した。村人の話は、家の古老から聞いた話しの内容が多く、とても参考になった。満席の40名ほど。
 戊辰戦乱は、からむし(青苧)の流通にも大きな影響を与えたことが、『公私摘要』には記載されており、そうしたことを詳細にお話しした。また9月8日から村人は集落近傍の山中に避難した記録等も紹介し、それは多くの来場者が古老から聞いて知っておられた。各集落ごとに避難場所が山中にある、というのは中世以来の伝統と考えている。
 配付資料は2013年のからむし工芸博物館の展示目録を兼ねた『会津野尻組の戊辰戦争』(2013)。

  → 2013年6月の文献目録(野尻組(昭和村)の会津戊辰戦争、大芦戦争)











■12月2日は宮城県仙台市へ日帰りで。

午後1時30分から4時30分、2018年コスモス国際賞受賞記念講演会が青葉区中央4-6-1仙台国際ホテル4階広瀬の間で、開催される(事前申込制)。

フランスの地理学者のオギュスタン・ベルク博士が「持続可能性の風土学的基盤」を講演され、その後、赤坂憲雄さんと対談される。

主催は、国際花と緑の博覧会記念協会で、京都の地球研の嶋田さんらが同行される。

 → コスモス国際賞2018


内容:

  ・プレゼンテーション
   野家 啓一 氏(コスモス国際賞選考専門委員会委員)

  ・講演「持続可能性の風土学的基盤」
   オギュスタン・ベルク博士(フランス国立社会科学高等研究院 教授)

  ・対談
   オギュスタン・ベルク博士 × 赤坂 憲雄 氏(学習院大学教授)
   進行:佐倉 統 氏(東京大学大学院情報学環教授)

  ・閉会挨拶
   林 良博 氏(コスモス国際賞選考専門委員会委員長)


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■3日は、昭和村。ダイコンを漬ける予定。


■拙著『暮らしと繊維植物』を寄贈した先から、留守中に葉書が数枚届いていた。また新潟県立歴史博物館(宮尾亨さん)からは同館の研究紀要18号(2017)、19号(2018)が送付されてきた。

 宮尾亨「布としてのアンギン 平面構造をつくる経糸と緯糸」「専称寺の阿弥衣(アンギン)」の論文が掲載されている。

 新潟県柏崎市専称寺の阿弥衣(1566永禄9年の墨書がある)の研究史を考察し、現物の細部の調査の結果、素材はカラムシかアサで、俵網でアンギンと同じ技法で製作されているが、糸の撚りが異なること発見している。
 さらに裁縫する以前の各部位の形状に見合う設計により布が作られている(経糸を減じる)。布それぞれは製作以前に想定あるいは設計され、それぞれの布に適した仕方で製作されている。それは越後のアンギンには見当たらず、阿弥衣の特有の製法ではないかと指摘している。



奥会津 昭和村 大岐 ohmata

柳沢峠(小中津川側)コナラの落葉

下中津川 昭和村公民館



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喰丸・山内家文書(昭和村公民館蔵)

からむし畑 上ノ原ニ

苧時(からむしとき)

からむし

苧畑(からむしはたけ)

明和5年子ノ11月

からむし畑

安永6年酉10月



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■ツイッターのこの記事は711が野菜工場をはじめるとのニュースへのコメントで、「虫の発生、採算性、電気の使用(停電で壊滅)」





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■温室は台風被害に弱いということを示した記事。マツヤマさんのFBより転載。カゴメ小会社の加太菜園(売上8億円)。従業員35人。カゴメのトマトの1割を生産。



■ 福井新聞11月30日 → カゴメ、トマト栽培の子会社解散 台風被害大きく

  
 カゴメは30日、生鮮トマトの栽培を手掛ける和歌山市の子会社「加太菜園」の解散を決めたと発表した。台風20号と21号でガラス温室などが大きな被害を受け、事業継続は不可能と判断した。生鮮トマトの減少分は他の菜園で調達するため、販売に影響はないという。

 加太菜園は2004年に設立。コンピューターで温室内の湿度などを制御した「ハイテク農園」で生鮮トマトを栽培していた。台風でガラス温室の屋根の7割が割れ、栽培に必要な貯水タンクも倒壊し、9月4日から操業を停止していた。

 加太菜園の17年12月期の売上高は8億7800万円、純利益は1100万円だった。


■ →11月30日NHKニュースより

ことし相次いだ台風で大きな被害を受けたため、大手食品メーカー、カゴメの子会社で和歌山市のトマト農園が、30日付けで解散しました。

カゴメが70%出資する和歌山市の「加太菜園」は、平成16年に設立され、毎年およそ2000トンのトマトを生産し、カゴメブランドのトマトとして西日本を中心に販売してきました。

しかし、ことし8月と9月の台風20号と21号による大雨や強風で、栽培施設のガラスがおよそ3万枚割れるなど、5ヘクタールの温室のうち7割が破損したほか、15万株のトマトの苗が被害を受けるなどしたということです。

会社では9月から操業を停止していましたが、多額の費用と膨大な時間が必要なため事業の再開は困難だと判断し、30日開いた臨時の株主総会で会社の解散を決めました。

会社では35人の従業員について、施設の後片づけなどのため、来年3月まで雇用を続けるとしています。

カゴメによりますと、ほかの農園から調達するためトマトの販売に影響はないということです。

加太菜園の羽月政裕社長は「解散は断腸の思いです。15年にわたり運営にご協力いただいた従業員や地域の皆様に感謝します」とコメントしています。









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■ →西会津音楽堂(旧尾野本小学校)