漆木ザル、ゼンマイ干し(三島町浅岐、間方地区)

■2017年5月15日(月)
 
 5月14日(日)晴れ。三島町の大谷川流域の集落(大谷、浅岐、間方、入間方)を調査員のM君と一緒に歩く。浅岐の道端、家の庭でゼンマイもみをしている人の脇にウルシキザルが1個伏せて置いてあり、話しをうかがうと、30年ほど前に購入したもので、ゼンマイをゆでたものを入れてムシロの上に広げるために運ぶのに、ずっと使用している、という。入間方の人が作った木ザルということだった。
 
 その後、間方集落を歩くと、木ザルはたくさん使用されていた。まだ木ザルは生きている、生きて使用されている。
 
 ウルシノキを割って板状にして編んだザル。
 ほかに、別な樹木青い肌の木を割って作ったものもある、ということだった。
 
■14日は16人ほどの人の話を、屋外の作業の脇で聞いた。

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■ → 中央花卉、暖地産かすみ草の終了



   ゼンマイ干し。漆木ザル。三島町浅岐若林
木ザルが、生きて使用されているのを
はじめて見た

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三島町間方。10個はある、という。
使用後は乾燥させて小屋などの2階に下げて保管すると
何十年でも持つ。
ふちどりは「フジ」とよぶ植物。

ゼンマイ用 多種 間方

マタタビ製 間方



ウルシキザル ノート

 2月5日 → 会津只見のキカゴ(ウルシ樹を裂いて編むウルシカゴ、ウルシザル)
 
 3月22日 → ウルシの木の「木ザル」 奥会津・三島町間方
 
 『第50回 企画展図録 愛編む民具』(栃木県立博物館、1995年・平成7年2月)の、

 36ページにありました。執筆は柏村祐司氏。1995年の2月5日から3月21日に行われた展示会の図録です。

「福島県三島町間方の木ザル作り」

 福島県の奥会津地方は、編んで作る民具の製作が盛んな所です。三島町では、こうした手わざを後世に伝えるだけでなく、町おこしにも役立てようと工芸館を設置したり、工芸品の販売などを手懸けています。この工芸館の展示品の中に漆(ウルシ)の木を裂いて作ったザルがあり人目を引きます。

 三島町の山奥、昭和村との境に間方という小集落があります。ここが漆木ザルの故郷です。若林清之助さんは、数少ない漆木ザルの製作者です。

 材料は、漆の木です。11月頃になり漆特有のかせるもととなる樹液がでなくなったころを見計らって伐採します。これを約6尺(180センチ)の長さに切り、さらに四つ割りにしてから年輪にそってナタをあて切り裂きます。幅は2センチ、表面を平坦に削ることもなく、そのままでザルを編みます。イタヤ細工に比べると漆木ザルは無骨ですが、荒々しいその姿は、まさに山の民具にふさわしいものがあります。

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 35ページの写真75 漆の木にナタをあて二つ割りにする。福島県三島町 若林清之助氏。

 38ページの写真84 ウルシキザル(漆木ざる) 福島県三島町 当館蔵 漆の木を裂いて作ったザルは、丈夫で長持ちする。